事業内容

医用アイソトープ製剤の国産化に向けた事業推進
核医学診断で利用件数が最も多いテクネチウム製剤(放射性医薬品)1)の原料である放射性同位元素モリブデン-99(Mo-99)については、我が国はその100%を輸入に依存しており、生産国の原子炉の故障等により、世界的な Mo-99 の供給不足が生じるという問題が度々発生しています。2) この問題の解決のため、既存の沸騰水型軽水炉(BWR)、今後建設が見込まれる研究用原子炉等を活用し、天然モリブデン(Mo-98)に中性子を照射することによりMo-99を生成し、テクネチウム製剤の国産化を強力に推進するためのオールジャパンでの体制づくりを図ります。 さらに、同様の事業推進の枠組みを、他の医用アイソトープの開発にも応用していくことを長期的な目標としております。

1)テクネチウム製剤は、がんの骨転移の検査及び甲状腺の機能検査等に広く用いられている。

2)モリブデン-99/テクネチウム-99m の安定供給のための官民検討会「我が国のテクネチウム製剤の安定供給」に向けてのアクションプラン(平成23年7月7日)より引用。
「Mo-99 製造の事業化に向けた検討会」(仮称)について(平成23年7月26日)